デコーダー書き込み端子の検討 その3

前回、「デコーダー書き込み端子の検討 その2」として、サウンドデコーダーの書き込み装置でポゴピンを利用する検討をしておりました。各所で動作報告が上がっているので、すでに書き込み装置が使えている事はお分かりだと思います。

 

今回は、手元に書き込み装置とデコーダー試作品が揃ったので、嵌合状態を確認していきます。

先ずは書き込み装置形状から。MTC21用の1.27ピッチのピンヘッダ及びNEXT18コネクタを基準に、書き込み用USB信号を接続する為のポゴピンを、それぞれに3本づつ配置しています。

それぞれのデコーダーの設計において、制限事項や優先度の違いからこの様な違いとなっています。どちらが正しいとかではなく、ポゴピンに対する応力や、それぞれの機能の差異等を十分に検討した上で、取り決めしています。

 

 

2枚の基板を使う事で、ポゴピンの突き出し長さ(高さ)を調整しています。双方デコーダーの高さがポゴピンのストローク範囲に収まったので、一体化する事が出来ました。

 

 

NEXT18の方はコネクタの脇にポゴピン用のPADが配置されています。

 

 

MTC21用はコネクタから離れた反対側にPADが配置されています。現状ポゴピンのバネが強いので、少々問題?(後述)となっています。




通電しないお約束で、双方のデコーダーを同時に装着してみます。

ばねが強いので、NEXT18の方が飛ばされないか心配でしたが、とりあえず保持されています。

 

 

横から見ると、コネクタ軸上にポゴピンを配置したNEXT18の方は、想定通り水平を保っています。

 

 

ところが、MTC21の方はコネクタから離れているので、(こちらは)想定通り傾いています。これについては、20gのバネの物を採用する事で、おおよそ1/4の強度になる為、許容範囲に収束するであろうと考えています。梃子(レバー比)は存在する為、理論上傾き0にはなりませんが。

デコーダーの取外しに関して、NEXT18については、基板を傾ける事で容易に取外し出来ますが、MTC21についてはピン数が多い為引き抜きに少々力がいります。ファミコンのカセットイジェクト装置の様な機構が出来れば良いのですが、部品やパターンを剥がす確率がほぼ100%なので、あきらめましょう。

 

 

現状、MTC21及びNEXT18のデコーダーに特化した書き込み装置となっていますが、PluX22のデコーダー開発が決定していますので、C基板サイズに3種類のコネクタを載せる形になるかもしれません。また、それぞれに単独の書き込み装置になるかもしれません。

ポゴピン保護用に、上面のアクリル4方枠を考えていたものの、取外しの問題が有るので付けられない可能性が高いですね。

もっと余裕のあるサイズにすれば枠を取付可能となりますが、この辺が各コネクタ単独の書き込み装置になりうる理由の一つです。

 

 

コネクタ取付の精度が、ポゴピンの接触具合に直結する為、1.27ピッチのピンヘッダはSMD品からリード品に変更の上、スルーホールサイズも誤差を小さく調整します。NEXT18コネクタについては、実装済での提供になる予定です。