「Smile”Stack” BiDi-Repeater」のテスト

「Smile BiDi-Repeater」は次のテストの為のスケッチの修正を依頼していますので、先に「Smile”Stack” BiDi-Repeater」のテストをしていきます。

 

前回同様に電子負荷を繋いで、TB6643KQの出力テストをします。DCファンは制御回路がまだ動きませんので、「Smile BiDi-Repeater」の回路で動かしています。

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サーミスタは、モータードライバーとヒートシンクの間に挟み、PC用の放熱シリコンと共に締めこんでいます。コンデンサは1000μFのままです。

 

 

TB6643KQでは、TB67H303HGの様なモータードライバーの再起動は全く必要有りません。初っ端3Aでも問題無く立ち上がります。

 

電流値を調整しつつ、「Ex.Temp」を観察していきます。室内温度は、24℃位ではないでしょうか。

1Aでは、34.5℃で落ち着いています。

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2Aの場合も問題無く動いてくれています・・・。温度は51.7℃位で落ち着きました。

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おや?と思う事が有りまして、よく見ると電圧が10V切っています。

 

 

とりあえず、先へ進みます。

3Aにしても、変わらずに動いています。流石に温度は上がって来まして、80.4℃です。

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電圧はさらに下がって、8V付近です。

 

 

温度が厳しくなって来ましたので、ここからは0.1A刻みで上げていきます。

3.1Aでは86℃で落ち着き、電圧は8V付近を保っています。

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3.2Aでは91.6℃で落ち着き、電圧は8Vを切って7.8V付近です。 

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 3.3Aで100℃を超えました。電圧は7.5Vまで下がっています。

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3.4Aまで来ると、そろそろ心配な温度になって来ました、112.8℃で何とか落ちいています。電圧はだんだん7Vに近づいて来ました。

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そろそろ限界かな?と思いつつ3.5Aまで上げてみます。温度は125.9℃です。電圧は6.8vまで下がっていました。

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3.6Aまで上げると、恐らく熱遮断回路(TSD)が働いて出力が遮断されました。写真を撮った時の温度は129.1℃、電圧は5.37Vとなっています。(動画共)

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過電流検出回路(ISD)は4.5A、熱遮断回路(TSD)は170℃が閾値となっていますが、TSDは内部の温度が基準でしょうから、外部で測って130℃を上回る温度で保護回路が働いたものと判断します。

 

でも、よく考えると5.37Vとかではちゃんと走りませんよね?

 

 

ACアダプター側の電圧が心配になって、リピーターの電源コンデンサの所で確認してみると、ある程度の降下は有るものの、モータードライバーの出力程の低下は有りませんでした。

0.1Aの時は、12.07V。

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3Aの時は、11.51V。

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3.5Aの時は、11.4V。f:id:har_amc:20210605163736j:plain

先程の試験中より、モータードライバーの出力電圧が0.7V程高く、温度は52℃程低いです。これは、モータードライバーの特性で、温度が高いと効率が落ちるという事なのでしょうか?

いずれにしても、おもちゃみたいなヒートシンクでは容量が足りないのは確実ですね。

 

そういえば、PTCは3A(6A遮断)なので、ここで電流制限が掛かっていて、電圧が下がったりしているのかな?2Aでも下がっているので関係ないかな?